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Vol.3
またまた客引きが一杯、すると何処からか「ミスター平山、Oさん」と聞こえる。 クスコでのガイド役のアントニオと女性が迎えに来てくれていた。 その女性がOさんに向かって「オー、グラシアス」 紙袋を指差し「それそれ、私の主人が預けた物です」。 (Oさん)、OKと言って手渡す。(私)Oさんに向かって、ほんまにこの人だと判るの? (Oさん)、ウンだって預かった人と同じ会社のバッジを胸にしているものー。 (私)フンフンなるほどなー。(向こうからそれそれと言ってきているくらいやからなー) (アントニオ)英語で早く行きましょう時間があまりないから…。 私は英語もほんの単語(中学1年くらいか?)しか判らないが、Oさんが英語は 何とかヒアリングだけはできるらしいー。 (この人、変な人やなー、アメリカの空港で入国審査のことで聞かれた時、 うまく聞けなかったのに?何で判るんやろ?) ガイドさん、何か発音のおかしい英語で、 「ホテルへ向かいます。そこで荷物を置いてから少し一休みして下さい。 クスコは高度が3400mもあるので先に身体の順応が必要です」。 私、チンプンカンプン! (Oさん)、オー、イエス、イエス。内容を私に説明する。 (私)今の発音のおかしい英語は随分長かったのに、Oさん何故うまく訳せるんやろー? ウーーン、何でやろー?何でやろー?おかしいーなー? フーン。少しして気がついた、 アメリカ人の発音の英語は判らないのに 「日本英語に近い発音(舌を巻かない)」やったら判るんやろなぁー。 さすがー、すごい、すごい!(Oさんは英語の塾に通っているとのこと) 途中、銅像の前で少し説明がある。(Oさん私に説明する) 15分位でホテルに到着、 (ガイドさん)荷物を部屋に置いたら、すぐにここに降りて来て下さい、この後の 説明をしてから、空港に戻りますから。休み時間は40分程度あります。(私達)OK
一息ついたあと、慌ただしく、空港に戻る。
嬉しさより、不安の方が大きい! 末期ガンでも死ねへんかったのにヘリコプターで落ちて死んだなんて新聞に載ったら恥ずかしいなー。 でもここまできたら仕方ない「まな板のうえの鯉」の心境。 20人ほど乗るみたいやし、死ぬときは皆んな一緒やし、 赤信号皆で渡れば怖くないと。いざ、ヘリコプターへ乗り込む。 中を見ると、……何やこれ? シート無いやん!長椅子にチッポケなベルト、こんなん着けても着けなくても同じやろー。 もうどうにでもせぇー!
スチュワーデス?(ヘリコプターの女性の乗務員はどう呼ぶのか知らないので) のマイク案内がはじまり、エンジン音がウナル。 フワー、フワー、少しづつ上昇して行く。(なんか気持ち悪いなー) ある程度、上昇したようで今度は前進しながらスピードが上がって行く。 5分か10分位した頃、スチュワーデスの放送があり、どうやらコックピットを 見たい人は前へ来て下さいと、言っているようだ。皆、交代で見に行く。写真もOKですよ。 案内放送が続き、スチュワーデスがバスガイドさんのように「左手に見えますのが私の左手です」ってなことは言わないで、 左手に見えますのが「高度ウン千メートルにある何々湖です」 と言っているようだ。(勝手に訳す?) 少しして山々が見えてきた、その山の谷間を左に右に傾きながら、ジグザグに飛んで行く。(私)何でこんな飛び方するねん?危ないなー! もうちょっと上を飛んだら山の上やろ。 そしたら真っ直ぐ飛べるやん。なぁーOさん。(Oさんは面白がってるー!変な奴) だんだん、高度が下がっていき、山の崖スレスレ(数メートル)に垂直に降りて行く。 さっきまで騒いでいた乗客もシーン。 フワー、フワー、フワー、着陸。 おー、もう大丈夫!(もう乗りたくないわ、ほんまに!) |
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