ペルー珍道中 クスコ・マチュピチュ編

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Vol.4
各自タラップを降りて、ヘリの前で記念撮影。

前の方からは多分ガイドのマリオ?が
「ミスター平山、Oさん」手招きで呼んでいる。

私達、OK。早足でマリオの所へ。

(マリオ)ここからバス停までジグザグ道を
20分ほど歩きますから。
(私達、シー、はい)


マリオとOさん、二人で何か話しながら、突然もの凄い早歩き。(ほとんど小走り)

二人はどんどん離れてゆく。私も早足で追いかけたのだがその差は広がるばかり。

二人共、全然待ってくれない様子。

ハーハー、ゼーゼー追いかけるが一向に追いつかない。

二人が見えなくなった。何で待ってくれへんねん?迷子にになるやろー。(と心の中で叫ぶ)

ほんま、Oさん今日の朝ケンカしたことまだ怒っているのかなー?
と思いながらも、ひたすら早歩き。ハーハーゼーゼー。

物売りや人の輪をかき分け何とか数分遅れで、二人が待っているバス停に到着。

Oさん、何か変な目で私を見る。(何でそんなに遅いの!)
(私)まだ体力戻ってないなぁ。

横からガイドのマリオが帰りの集合時間を伝えてくれた、現在の時間が11時30分
なので帰りは2時30分には、降りてきてください。
今からバスに乗ると大体マチュピチュは2時間程度見学できるでしょう。(二人共)シー。

バス停はマチュピチュ見学の観光客で満員。

ペルーの人の団体客がバスに乗り込む、最後にOさんと私が乗り込むが座る席がなく、
二人共立ったまま出発。

すると廻りのペルーの団体客が何か話し合っている。

「皆、もっと詰めてあげて、日本人に席を譲ってあげようよ」
って言っているようだ。
(団体客)「そうだ、そうだ詰めろ詰めろ」席が2つ空いた。
ペルーの団体客とは、言葉は通じないけど

皆、「席が空きましたよ、座ってください」と「目と笑顔」で言ってくれた。
(私達二人)「グラシアス、グラシアス」笑顔で返した。

言葉は通じないけどペルー人の暖かさを貰った気がした。

少しして団体客の1人(カメラ担当?)が日本製のビデオカメラを取り出し車内を写し始めた、写された人達は皆照れくさそうにして緊張しているようだ。

そして、日本人が珍しいのか私達二人を特に多く写してくれていた。

バスはデコボコノの細い道をジグザグ上がって行く、左側は断崖絶壁、
ガードレールなどはない。
ちょうど私達は左側に座っていたので谷底が見える。その内、前から対向バスが来た。

道幅が狭いので私達のバスは左一杯に寄る。皆 オー、オー、危ないよ、危ないよ。
何度も何度もこの繰り返し。

ハイラムビンガムロード
ようやく有名な
「ハイラムビンガム・ロード」
に指しかかり一安心。

それを登りきりマチュピチュに到着。

入り口のところで、また「ミスター平山、Oさん」と声がかかる。
何で皆私達の名前を知っているのか?と思い聞いてみると、
ガイド達の連絡とこの時期には日本人は殆どいないのですぐ判るそうだ。

受け付け付近では、マチュピチュ遺跡の案内役ガイド料の金額が提示された。
英語のガイド料は1団体で25000円程度(人数割り)
日本語になるとガイドが少ないので75000円(人数割り)
人数割りと言っても日本人は私とOさんの二人しかいないので75000円になる。
こんなのどう考えても払う気がしないので、ガイドなしで見ることにする。

 謎の空中都市 マチュピチュ
 1911年、アメリカ人青年ハイラム・ビンガム氏によって発見される。
 2400mの山上に造られたインカ石造建造物郡。

入り口で料金を払い、いよいよ「夢にまで見たマチュピチュへ」。

真っ直ぐ歩いて行くと進む道が二つある、そのまま真っ直ぐ遺跡のほうに行くか、
あるいは山を登り上から遺跡を見る方向かだ。Oさんどっちの道にする? 

嫌な予感! 
(Oさん)上へ行こうよ!(私)やっぱりや。

一人歩くのが精一杯の道を登って行く、ハーハー、ゼーゼー、苦労のあとには感動があるやろ。
待っとけよ「マチュピチュ」!
木々の間を行く、けどほんま、しんどいわー!

Oさんはというと息も切れずに山道を登っている。(あんたはオリンピック選手か?)
あっそうや思い出した、この人毎朝5キロは歩いてるって言ってたなぁ。
(そら着いて行かれへんわ)

また遅れていく、今度はOさん途中で待ってくれたけど又あの白い目で私を見る。
(遅いなー!)
少し休憩の後、また山道を登りようやく高台へでた。

渡辺 謙さんの心境が判った気がする。
(遺跡は喫煙OKで左手には携帯灰皿を持っています)
下を見ると
「マチュピチュの絶景」
ウワー、とうとう来たぞー!
日本から地球の裏側にまでー!
しばし感激の嵐。

Oさんはさらに上のほうに行くが、
私はじっとこのままで居たかった。

「何でインカの人はこんなに高い所に、これだけの遺跡を創ったんやろー?」
考えているとタイムマシーンに乗って、500年前の時代に戻ったような感覚に陥る。
不思議やなー。
じっと遺跡を見ていると何か寂しさと嬉しさが交互して何とも言えない気持ちだ。

それは、「ガンになって死の淵から、生きてここに来れた嬉しさ」と
「たった180数名のスペイン人に滅ぼされたインカ人の最後の砦(逃げ場所)」とも伝えられているマチュピチュの寂しさからか…。

テレビで見た渡辺 謙さん(白血病)もきっと同じような気持ちでこの遺跡を見ていたんやろうなぁー。

番組でも泣いていたもんなぁー!私も感動…。…感動。

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